いきいき落語寄席'09 その2
今回の落語会は「小浜いきいきまちづくりの委員会」さんの主催で、若狭ふれあいセンターの和室で開催されました。昨年に続いて通算3回目になります。前回出演していただいた桂文華師匠に、ご紹介いただいたのが、本日おせわになっている桂宗助師匠です。お二人は「はやかぶの会」という昭和63年入門同期の会のメンバーですが、一門は違っても互いに芸を磨く修行の仲間同士。文華さんも宗助さんも、なんというか噺の奥深さがちゃいますねえ。知らず知らずにまんま落語の世界に引きずり込まれてしまいます。米朝師匠の最後の直弟子で、命名されたんが落語の登場人物でもある「宗助」とは珍しい。お馴染みの藪医者、雀医者のまくらから1席目が「ちしゃ医者」。登場人物も場面転換も多い噺です。やはり久助が抜群にええですねえ。なんやかんや文句を言うても、愛情が感じられます。「手にかかったら命がない」まできっちりとしていただき、満員のお客様大満足でした。
仲入りを挟んで、宗助師匠の2席目は、なんと「佐々木裁き」。2席とも全く打ち合わせなしで、師匠の選択です。実はこの話は、one of my favorite なんです。いつ、誰が、小浜でこの話をしはるんか楽しみにしとったんですが、本日の宗助さんでした。ありがたいことです。いわゆる爆笑ネタではないんですが、筋がしっかりしていて、じっくりと聴かせて、感心するというネタで、四郎吉が小憎たらしくてかわいいんですわ。四郎吉の感性こそ、人生に大変役立つと思うのです。こんな子供は、悪く育つと大悪人になるから、15歳から引き取ってしかるべき教育をつける、という下げですが、ほんまにようでけた噺やと思います。お客さまも大変満足してお帰りになりました。落語の真髄を味わった一日でした。米朝ご一門恐るべし。